『スナフキン ムーミン谷のメロディ』は、ムーミン谷を舞台にしたゲーム。
スナフキンは、ムーミンシリーズに登場する人気キャラクターです。
ムーミンシリーズの主人公ムーミンの親友であり、ムーミン谷の子どもたちには兄のように慕われ、大人たちにも一目置かれる独特な立ち位置の存在である一方、定住地を持たず年中テント暮らしで、冬の間はムーミン谷を離れる旅人でもあります。
そんなスナフキンを主人公にしたゲームが『スナフキン ムーミン谷のメロディ』です!
アプリではなく、ちゃんと据え置きでムーミンシリーズのゲームが発売されることは初めてのことで、いったいどんな内容なのか気になるところ。
ここではそのゲーム『スナフキン ムーミン谷のメロディ』の発売日や内容をご紹介します!
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『スナフキン ムーミン谷のメロディ』の発売日
『スナフキン ムーミン谷のメロディ』の発売日は、
2024年第1四半期(1~3月頃)とされています!(2023年9月28日現在)
『第1四半期』って言い方、珍しいですよね。開発がノルウェーのHyper Gamesだからでしょうか。
対応ハードはPC(Steam)と家庭用ゲーム機となっていますが、この『家庭用ゲーム機』がどれに当たるのかは未定とのこと。
海外のゲーム、それも児童書ムーミンという日本のゲーマー層とはズレた対象なので、国内のゲーム機に対応するとしてもどこになるのか読みにくいですね。
続報を待ちましょう!
『スナフキン ムーミン谷のメロディ』の内容
「ムーミンシリーズのゲーム」と聞いても、正直イメージがわきにくいのが本音でしょう。
原作だけでも児童書(小説)、絵本、漫画と様々な展開がされており、さらには日本版のアニメ(昭和版、平成版)に最新のノルウェーアニメも含むと、どの設定でどこをどう切り取っているのか気になるところ。
しかしご安心を。設定は一番無難(ただし、知名度は低め)な原作(児童書)がベース。
ゲームのジャンルはミュージカルアドベンチャーゲームとなっています。
あらすじ
冬の間ムーミン谷を離れていたスナフキンが、春の初めにムーミン谷に戻ってきたところから話は始まります。
なんと、彼の愛するムーミン谷のそこかしこに、悪趣味な公園ができていたのです!
どう悪趣味なのかと言うと、公園はみんなの憩いの場であるべきなのに、「立入禁止」「火気厳禁」「さわるべからず」と、とにかく何でもかんでも禁止する立て看板がこれでもかと立っているのです(実際のゲームでは看板の内容はイラスト表記)。
これらの公園の出現で、ムーミン谷の調和が乱れてしまいました。
スナフキンの目的は、この厳格すぎる公園と公園番(パークキーパー)をムーミン谷から追い出し、ムーミン谷の平和と調和を取り戻すこと。
ムーミン谷の世界観を再現したオープンワールドを探索し、時に音楽(ハーモニカだけでなく、横笛や太鼓も)も駆使する謎解きやパズル、かくれんぼ、
そしてもちろん魅力的なムーミン谷のキャラクターたちとのコミュニケーションを経て、ムーミン谷のあるべき姿を取り戻しましょう!
スナフキンとは?
このゲームのPVや公式の情報を見て、スナフキンがちょっとイメージと違って驚いた人もいるのではないでしょうか?
クールでシニカルなキャラクターかと思いきや、「規則をとっぱらえば警察もいなくなる…」など極端で過激な発言をつぶやき、躊躇なく看板を引っこ抜き、柵を壊して回るスナフキン。
ゲームだから? RPGのキャラクターが家々のタンスを荒らすようなもの?
いえいえ、これ原作通りなんですよね。
スナフキンは孤独を愛し、親しい人意外とは距離を取りたがる(親しい人とも一定の距離を取る)人なので勘違いされがちですが、強く自由を愛し、権威や権力に対する反発心の強いキャラクターでもあります。
日本では平成版アニメ『楽しいムーミン一家』のイメージが強いので(子安武人さんの演技が格好良かったですしね)、もっと落ち着いた大人なキャラクターだと思っている人が多いのですが、
原作では結構な過激派ですし、ムーミンたちと一緒に悪戯するような子どもらしい一面もあるんですよ。
そんな彼の逆鱗の一つが「自由を侵害されること」。
今回の件はそれに当たります。
彼は、自分の自由が侵害されることを何よりも嫌いますし、同じように誰かの自由が侵害されることも嫌います。
それが例え、見ず知らずの人であっても、です。
分け隔てなくすべての人の自由を愛し守ろうとするスナフキン。
今作は、彼のそんな、意外と過激で意外と博愛な面が見られる異色作となりそうですね。
なぜ冬だけ旅に出るの?
今作は冬の間旅をしていたスナフキンがムーミン谷に戻ってきたところからスタートするので、この疑問を感じる人もいるでしょう。
そういえば、スナフキンはなぜ冬だけ旅に出るのでしょう?
大きな理由は二つあります。
一つは、ムーミン谷の舞台は北欧。冬は寒すぎてテント暮らしできないのです。
もう一つは、ムーミン谷に住むムーミンたち妖精は(ムーミンは妖精なんですよ!)冬眠します。
村人のほとんどが冬眠してしまうので、スナフキンがムーミン谷に残る理由は無く、何かと不都合が多いのです。
(つまり、スナフキンはムーミン谷の人たちとの交流を目的にムーミン谷に滞在している、とも言えます)
しかし、年のほとんどをムーミン谷に定住しているのですから、いっそ家を建てるなり、冬眠している間誰かの家に間借りさせてもらったりすればいいのでは?と考える人もいるかもしれません。
いやいや、スナフキンの根底には旅人の血が流れているのです。
スナフキンの父ヨクサルは旅人です。スナフキンはそんな父への憧れもあり、旅人として生きているのです。
ちなみに母は、リトル・ミイの母ミムラ夫人。スナフキンとミイは異父兄妹なんですよ。
原作にある話?
『スナフキン ムーミン谷のメロディ』の内容は原作にあるのでしょうか?
実はちゃんと原作にあるエピソードです。ちなみにアニメ版でも採用されています。
原作では、小説『ムーミン谷の夏まつり』の中の一エピソードとして出て来ます。
平成版アニメ『楽しいムーミン一家』では第29話「離れ離れの家族」(第28話「浮かぶばけもの屋敷」と第30話「喜びの再会」の合わせて三話完結エピソードです)。
フィンランド作の最新アニメ『ムーミン谷のなかまたち』では第7話「スナフキンと公園番」としてまとめられています。
『ムーミン谷の夏まつり』は『ムーミン谷の大こうずい』として短くまとめた絵本にもなっていますが、こちらでもこのスナフキンと公園番のエピソードは描かれているので、人気のエピソードのようです。
ただ、本来はこの公園が作られたのは、ムーミン谷とは別の場所の森の一角。当然公園も一つだけですし、公園番も一人だけなので、ここまで壮大な話ではありませんでした。
ムーミンシリーズは様々な話がある中、長編小説の一エピソードに焦点を当て、話を広げているところにこのゲームのこだわりを感じます。
あえてこのエピソードを選んだ理由は———ファンの一人としてはすでにいろいろ感じるところもありますが、実際はプレイしてみて各々が答えを見つけるべきなのでしょう。
まとめ
日本からは遠いフィンランドの作品でありながら、二度のアニメ化をきっかけにすっかり日本に愛され定着しているムーミンシリーズ。
それが、こんなに美しい画面と音楽で、ゲームとして再現される日が来るとは思いませんでした。
ゲームのベースにしたエピソードの選び方一つとっても、製作者のムーミン愛(特にスナフキン愛)が強く感じられる『スナフキン ムーミン谷のメロディ』。
発売は2024年第1四半期です。
日本でもぜひ、Steamにとどまらず様々な家庭用ゲーム機でも展開されてほしいです!!