タヌキブームが、2025年11月某日、突然発生しました。
X(旧Twitter)には連日、タヌキエピソード、写真、動画、イラスト、ぬいぐるみなどの立体作品まで、あらゆるタヌキが溢れかえり、万バズ十万バズも次々と発生しています。
なぜ突然、タヌキブームが巻き起こってしまったのでしょうか。
ここでは、2025年11月のタヌキブームのきっかけや人気ポストなどをご紹介します!
タヌキブームのきっかけ

きっかけは、とある界隈で有名なフクダウニー(Xアカウント名「柔らか仕上げのフクダウニー」)さん当てに届いたという、とあるマシュマロ(匿名メッセージサービス)。
2025年11月2日に届いたこちらのマシュマロ。
山奥に住む主さんが庭先のガサガサ音に、熊かと警戒していたら、落ち葉の山で遊んでいたタヌキだった。という、なんともほっこりなお話。
このお話だけでも充分FOREVERポンポコなのですが、同じ方がさらに11月6日にもタヌキのお話を送ってくれました。
たき火で焼き芋をしようとしていたら、タヌキが物欲しげにやってきたのを、お互いの安全のために仕方なく追い払った。という、相変わらず他愛のないほっこり話なのですが、
- 「ご存知かもしれませんがね…タヌキはサツマイモも好きなんですよ…」みたいな顔
- 「えぇ…?このタヌキがサツマイモが好きだというのに…?」と明らかに困惑した顔
と、絶妙なアテレコが加わり、タヌキの表情がリアルに伝わり、フクダウニーさんも脱帽のノーベル平和ポンポコ賞受賞と相成ったためか、12万イイネ(11月12日現在)に届く勢いを持ってしまいました。

この一連の流れでタヌキ界隈が活気づく中、さらにタヌキブームを大きく煽る存在が目を覚ましてしまったのです。
それは、Vtuberをされている樫尾キネさん。
知る人ぞ知る、福島のおばあちゃんVtuberさんで、実は2024年3月にも一度タヌキブームを起こした方でした。
キネさんも田舎暮らしで、畑仕事をする傍ら、野生生物を撃退する必要に迫られた生活をしていらっしゃいます。
そのため、猟師仲間が多く、ご自身や猟師仲間の体験を含め、無尽蔵のタヌキエピソードの持ち主なのです。
タヌキ、今年もクマ用の罠に入り、もうおしまいです……となっていたよ、隙間から出られるよタヌキは、後ろも見てごらん、閉まってないよ扉も https://t.co/HlM5vAV2Al
— 樫尾キネ (@Kashio_Kine) November 7, 2025
タヌキも畑にとっては害獣の一種なのですが、他の動物に比べると被害が少なく、追い払えば済む程度の闘争心の弱さ故、見かけても「なんだタヌキか」と適当にあしらうだけで終わる関係性なのだとか。
そのため、キネさんの語るタヌキエピソードもまた、のん気でどんくさく愛らしさを感じるものが多くあります。(もちろん、そういうポジティブなエピソードを選んでくださっている、ということも忘れてはいけません)

他の野生動物と違った、おっとりと愛嬌のあるタヌキのキャラクターが話題を呼び、
それに刺激されて「そう言えばわたしも…」と、タヌキ遭遇経験のある人たちがエピソードや動画、写真を投稿し、
動物園などのタヌキネタもそれに乗っかり、
空前絶後のタヌキブームが起こったのです。
タヌキブームの人気ポスト

何故タヌキがここまでブームになってしまったのか。
百聞は一見に如かず。
万バズがズラリと並ぶタヌキブームの中、屈指のタヌキポストを集めたので、タヌキの魅力を存分に味わってください!
なんか真ん中に異様にデカいやついるって思ったら、、、これが「化け」の仕組みか。。。 pic.twitter.com/m64TDjJQHH
— ひろくん🍥 (@spin565656) November 21, 2024
中には「過去見かけたお気に入りタヌキエピソード」を再発掘したり再掲したりする流れまで出て、情報の新旧関わらずタヌキにまつわる情報が求められています。
タヌキブームの注意点

しかし、タヌキはやはり野生生物。
人間が関わることは、タヌキにとって命取りとなります。
たとえば、疥癬(かいせん)。
まだ因果関係が明確になったわけでは無いようですが、「キャットフードを日常的に食べにくるタヌキの疥癬率が高い」という報告が多いことから、キャットフードを常食することでタヌキの免疫に不具合が生じて疥癬にかかりやすくなってしまうのではないか、と推測されているようです。
タヌキは犬以上の雑食ですが、猫は完全な肉食。
猫向けのキャットフードは、タヌキに必要な栄養バランスとは違うことが一因かもしれない、とのことです。
疥癬自体は命にかかわりませんが、皮膚病によって毛が抜けることは、厳しい冬を越せなくなることにつながり、結果的に命を落とさせてしまいます。
キャットフードが疥癬と直接因果関係があるかはまだわかりませんが、飼い猫と関わったタヌキの疥癬率が著しく高いことは事実らしいので、タヌキを積極的に人里に居つかせるような言動はご法度ですよ!

また、タヌキは夫婦仲、家族仲がとてもよく、家族単位で行動する動物です。
そのため、事故で誰か一匹が犠牲になってしまうと、後を追うように他の家族も出て来てしまう習性があります。
「動物注意」の地域で車を運転するときは、タヌキを轢かないように気をつけましょう。
タヌキは家族埋葬する文化があって、遺体を埋めるために引かれた場所の周りを探すんだよね、、、
— おかか丸 (@tanutanu_roll) November 11, 2025
引いちゃったら道路脇に移動させてあげるとそこから埋めて毎日会いにくるんよ🥺
田舎いっぱい死んでるけど、、、 https://t.co/cxOLbmRZIE
春になると多いのが、黒っぽい幼獣の発見事例。
犬か熊かと思われることが多いですが、タヌキかもしれません。
タヌキは子どもの内はあの特徴的な模様ではなく、真っ黒なんですね。
ほとんどの場合、近くに親狸がいます。人間が下手に触ってしまうと親狸が見放してしまうので、決して触らずにそっとしておいてくださいね。
(ケガや病気でない限りは、他の幼獣や幼鳥も、基本的に同じです)
◢◤ ⚠️注意喚起⚠️ ◢◤
— NPO法人ジャパンワイルドライフセンター(JWC) (@JapanWildlifeC) May 24, 2025
ここ最近、タヌキの幼獣に関するお問い合わせが急増しております。
マンホールや側溝、草むらなどに幼獣だけでいるところを見つけるとご心配になるお気持ちは分かりますが、大抵の場合近くに親がいますので、近寄らずそっと見守るようにしてください。→#拡散希望 #たぬき pic.twitter.com/QFY3clWZdJ
タヌキストの皆さんは、タヌキの話題を流しつつ、このような注意点も優しく詳しく教えてくださる方ばかりで、治安の良さに驚きます。
タヌキブームは、タヌキストの方々のお人柄によるところも多いのでしょう。
タヌキポストを追う内にTLがタヌキで溢れてきて、とても平和です。FOREVERポンポコ。
タヌキブームのまとめ

今回のタヌキブームは、フクダウニーさんの元に届いたマシュマロがきっかけで、それをさらに樫尾キネさんが多種多様なタヌキエピソードで盛り上げた結果でした。
どの話も、どこかとぼけた感じでフフッと笑えてしまうタヌキエピソードの数々。
今回のブームがおさまっても、またふとしたタイミングで戻ってきてほしいと思います。

