デザインあは、Eテレで大変人気のあった番組です。
あまりにも緻密な製作に「大人が見て面白い番組」「狂気を感じる」とまで言われ、一時はあのピタゴラスイッチと並ぶ扱いまでされていました。
しかし、2021年に突然の打ち切り(正式には休止)、その後長いこと音沙汰がなく「このまま終わってしまうのか」と心配されていましたが、
デザインあの人気と打ち切りの理由、そしていつから見られるのか、気になる情報をお教えします!
\Amazonブラックフライデー/
\11/29〜12/6の期間限定/
「デザインあ」の魅力
「デザインあneo」放送のお知らせ
「デザインあneo」は、「こどもたちにデザインのおもしろさを伝える」という「デザインあ」のコンセプトを踏襲しつつ、新しいメンバー体制で制作した特集番組です。
ロゴマークのちょっとふしぎな「あ」の文字は、丸い窓で切り取った「あ」。窓からのぞくといつもとちがう「あ」になるように、身の回りのあらゆるものごとを「デザインの窓」からのぞいてみようという番組です。
ペットボトルのキャップの裏、駅を行き交う人びとの動き、いつもは見えない機械のなかみ。そこには使う人、作る人、使ったあとのことなどを考えた、さまざまな工夫と気遣いが見えてきます。
https://www.nhk.jp/p/ah-neo/ts/DXJ8QJXWX9/
未来をデザインするこどもたちと、発見を重ねていきたいと思います。
デザインあのコンセプトは公式サイトの文章のとおりですが、
この「デザインの面白さを伝える」ためにデザインを徹底的に多角的に見比べ分解していく様が「狂気的」「病的」と呼ばれるほど常軌を逸しており、Twitterなどでもたびたび初見の人をおののかせて話題になってきた番組でした。
デザインあ の解散、メロンの網を剥がすとか焼きそばのソースと青のりも分けるとかマッチ箱の箱のデザインも分けるとか狂気を見て以来、想像がつく解散じゃ満足できない体になってしまった…もっとみせてくれよ…本当の狂気ってやつを…
— ちず💤 (@Chizuzu9) June 11, 2019
身近にあるものを野菜からピクニックまで分解できない限界まで分解して整然と陳列していくのです。
たとえばみかんなら、皮を放射状に向いて一房一房丁寧に分け、房の周りの筋一本一本、さらには房の薄皮をむいた中身の粒一粒一粒をほぐし、ひとつ残らず大きさ順に画面いっぱいにずらりと並べていく様を、コマ撮りしてストップアニメーションにしていきます。
Eテレ「デザインあ」の解散シリーズが狂気しか感じない(誉 pic.twitter.com/crQhXX9cUf
— Pale light (@pale_light) October 9, 2016
ピクニックなら、人や持ち物をカテゴリー毎に並べ、その中で家族ひとまとまりをまたカテゴリー毎に並べ、家族の持ち物であるお弁当をカテゴリー毎に並べなおし、その中のおにぎりを真っ白なお米一粒一粒、具の色が着色したお米一粒一粒…と分解して並べ…と、大掛かりなものも段階を踏んで分解していく。
正気の沙汰ではありません(賞賛)
他にも、街中の主なフォント明朝体とゴシック体を見比べ、入れ替えて比べ、何故そのデザインにそのフォントが使われているのかを考察するコーナー「明朝さんとゴシックさん」や、
NHKの『デザインあ』という番組。\(^_^)/フォントのわずかな差にも注目させてくれる。好きな番組の一つ。 pic.twitter.com/DNMHitJFwP
— ゆず姉 (@ikeike3103) July 30, 2018
ピクトグラムがどうして今のデザインに落ち着いたのか(エレベーターのピクトデザインが何故三人で…等)をあらゆる別パターンと比較検討するコーナー「シンプルマーク」等、
デザインあ の内容は人間工学的にデザインを考えるやつとか機械の概要のコーナーとか、ピクトグラムの決め方の話とかかなり好きだったし、納得できるものだったからとても好きなのです。
— 芹沢 忠紀 (@tadanori0325) June 22, 2022
人工物も自然物も、身近にあるデザインの理由を徹底的に探っていく、ちょっと並みの人間では思いもよらぬところまで深堀してくれる番組なのです。
打ち切り(休止)から復活への経緯
そんなデザインあに、突然の終焉…もとい休止の時が訪れました。
原因は、番組の音楽を担当していたコーネリアスの代表、小山田圭吾氏。
突然彼が注目された理由は、東京オリンピック・パラリンピックでした。
東京オリンピック・パラリンピックの開会式作曲担当に任命
2021年7月14日、五輪組織委員会は東京オリンピック・パラリンピックの開会式作曲担当の一人に小山田圭吾氏を任命しました。
それをきっかけに、小山田氏の過去のインタビュー記事にあったいじめに関する小山田氏の見解を問題視する声が上がりました。
障碍者いじめの流布、辞任
実は、デザインあ発足当時の2011年にも視聴者から同じ記事を元にクレームが来ていたようなのですが、記事が過剰な表現をされていること、ご本人が深く反省していることを理由に放送継続の判断をされていました。
#デザインあ が #デザインあneo として復活するとのことですが、デザインあ時代に10年間、音楽を担当していたコーネリアス(小山田圭吾)とEテレ側は、担当にあたりいじめ記事の件や、視聴者からの問い合わせを無視してきたわけではありません。いちおうそのことは知っておいて頂きたいです。 https://t.co/Ui7WkkIUJV
— kobeni/こべに (@kobeni) January 26, 2023
しかし、ことは世界的なイベントであるオリンピック・パラリンピック。
しかも、小山田氏のいじめ被害者の中には障碍者が含まれていたのです。
もちろん、小山田氏は謝罪を表明しましたが、
一度着いてしまった強いイメージは中々抜けないですね。でも、良かったら小山田圭吾さんの謝罪文一度読んでみてください。デザインあは過去の自身の軽率な行動を反省したからこそ携わる経緯になったんだろうなと私は思いました。
— ⚡️Con-ai⚡️ (@lemonjuice0631) October 4, 2021
過ちは過ちとして認めかつそこまで罪深いものか判断してみてください。 https://t.co/ce2jW6rZkB
「過去に障碍者をいじめていたことをインタビューで語るような人間を、オリンピック・パラリンピックに関わらせないでほしい」
そういう声は爆発的に増大し、最終的に同年7月19日に本人希望による辞任。
翌日7月20日以降、NHKで彼が音楽を担当していたこのデザインあとJAPANGLEも休止することとなりました。
記事=事実ではない、かもしれないが…
ネット上で有名になった記事は、本記事を恣意的に切り貼りしたものだったという話もありますが、
複数の記事で障碍者をいじめたことを語り、別の記事では入院中の末期がん患者のうめき声をネタにもしており、
障碍者や病怪我で苦しむ人に対する不誠実さ(少なくともその面が流布されてしまった)がオリンピック・パラリンピックにそぐわないと判断されたのは仕方がないことかもしれません。
デザインあは障碍者と直接的には関係ありませんが、前述したピクトデザインの多くはあらゆる障碍者にもわかりやすいよう配慮して作られていたりと、現代のデザイン事情に障碍者への配慮は欠かすことができません。
SDGsも声高に叫ばれる現代、過去のこととはいえ障碍者に対する軽率な態度には慎重にならざるを得なかったのでしょう。
そのような理由から、小山田圭吾氏の所属するコーネリアスの代表作ともされるデザインあは、「休止」としながらも事実上の打ち切り状態となってしまっていました。
復活を望むファンの声
その反面、デザインあの番組事態の評価が高く、他に類を見ない稀有な存在という価値は揺るがず、
デザインあロスに苦しむ声、復活を望む声はずっと上がり続けていました。
デザインあ、も復活してください…
— ねぎ・とろ (@sasorine) May 25, 2022
NHKも打ち切りや終了とせず「休止」とし、公式ページも維持していたのは、デザインあの需要と影響力の高さを無碍にはできなかったからでしょう。
単発放送
実は今回の復活に先駆け、新たなメンバー体制となったデザインあneoはすでに単発で放送していました。
あああああああああっっ
— 阿部靖子_Yasuko Abe (@yakko_8) January 19, 2023
国の財産「デザインあ」が復活してるっっっ!!
観なきゃ https://t.co/34ZC6q7Aro
まずは夏休み直前の2022年7月18日、19日。
やはり反響があったのか、次に冬休みの2023年1月26日、28日と29日に二つずつ、
そして、本格的に放映再開を意識してか3月18日、25日。
10回にも満たない放送回数にも関わらず、デザインあの復活を喜ぶファンが多くありました。
息子がいちばん好きな番組だった
— らんしば (@ifn06) July 18, 2022
デザインあ
復活ありがとうございます😊 pic.twitter.com/lG8j5rAzR9
かくいう我が家もその一つです。
5歳の子は先代のデザインあの記憶がないにも関わらず、開始1分で「私、これ好き!」とかじりつき、
8歳の子も開始3秒で思い出し「あ!これ、大好き!ずっと見たかった!!!」と飛び跳ねて喜びました。
いつから見られる?
デザインあneoの初回放送は以下の通りです。
2023年4月3日㈪ 午前8時25分~35分
注意すべき点は、毎週放送ではなく隔週放送であることです。
一週間おきにデザインあneoとミミクリーズを交互に放送する形ですので、どうぞあしからず。
隔週とはいえ、またデザインあに定期的に会えるのです!
製作に時間がかかる番組であることは明白なので、再放送を交えて毎週放送できるくらいに収録数が溜まるまでは隔週で我慢しましょう!
個人的には、生物のデザインに着目したミミクリーズもクオリティが高く大変お勧めなので、この機会にミミクリーズのファンも増えてくれると嬉しいです!
まとめ
スタッフの過去の不祥事から休止を余儀なくされたデザインあ。
しかし、番組事態のクオリティの高さから、新たなメンバー体制で生まれ変わり、段階を踏んで再開へと相成りました。
番組が積み上げてきた良い面を引き継ぎ、より良い番組を製作してくださることを切に願います。