マリオと言えば、言わずと知れた任天堂の看板ゲームスーパーマリオシリーズの主人公。
このマリオワールドの世界を映画にした劇場版『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が2023年のGWに合わせて公開され、注目を浴びています。
しかし、マリオと言えば基本的に「ピーチ姫(もしくは別のヒロイン役)がクッパ(もしくは別のボス役)にさらわれる → マリオたちが助け出す」という単純明快なワンパターンシナリオ。
あくまでもその道中の様々なステージを攻略することがメインで、映画に見合うような壮大なストーリーがあるものではありません。
ゲームの映画化も今や珍しくなく、観客も目が肥えている現在。
今さら映画化したマリオの評判はどうなのでしょうか?
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーの評判は?
映画の評判は、はっきり言ってかなりいいです。
絶賛の嵐と言っても過言ではないでしょう。
4月28日から5月2日までたった4日間の国内興行収入が21億円越え、一足先に4月初旬から公開していた全世界では10億ドルを突破し1位を独走しているということからも、評価の高さが伺えます。
【公開2週目の興行収入】
— タロイモ🎬興行収入まとめ (@eigarankingnews) May 8, 2023
①「鬼滅の刃 無限列車編」…107.5億円
②「#映画スーパーマリオ」…65.4億円
③「ワンピースFILMRED」…64.7億円
④「名探偵コナン 黒鉄の魚影」…58.7億円
⑤「劇場版 呪術廻戦0」…54.7億円
⑥「アナと雪の女王2」…43.1億円
⑦「すずめの戸締まり」…41.5億円
良い評価
今作が評価されている理由は様々ありますが、まず第一に世界観の臨場感を徹底的に高めたこと。
原作の世界観や設定を原則壊さず、その中にどれだけ観客を没入させるかを極めた環境づくりです。
そして、シンプル明快な原作そのまま、ストーリーにせよアイテムにせよ説明は最低限で見ればわかる作りにしたこと。
このおかげで、ゲームまるっきり初心者の子どもでも夢中になる原作そのまま、原作を全く知らない観客でもわかりやすく夢中になれる作品となっています。
そして、とにかく楽しい!
原作を知っていれば「あ、これ知ってる」「これ見たことある」というネタが所せましとちりばめられ、指摘しきれないほど。
原作を知らなくても、笑ってはしゃいで、カラフルな世界を心底楽しめるテーマパークのような作品にしたことです。
マリオ、ひたすらにワクワクして最高だった。ずっとゲームの中だった。オレらの知ってるマリオの全部をハイテンションで爆走してくれた。最高。大好き。
— 声児 (@seiKOKANEji) May 8, 2023
内容は無い。それが最高。 pic.twitter.com/DVp7HcH8Af
映画のマリオの魅力は見るタイプの体感型アトラクションなので楽しさを伝えようとすると
— じんじんばぶばぶちゃん (@jinjin_babubabu) May 7, 2023
『ほっほー!マンマ・ミーア!どかーん!ばごーん!ブブー、テンテンテテンテテンテンテテンテテンテンテテンテテンテンテテン…』
とかにしかならないので評論家がだいたい死ぬ
マリオはこうでなくては!を、そのまま映画にした作品。
観客が期待することが全部高クオリティで再現されたのですから、これは楽しいに決まっています!!
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー!
— 藤田咲(本人) (@sakitaf_1019) May 8, 2023
周りにも勧められて見に行ったら
楽しかった…!
ああ、あのダンジョンの!
SEが音楽が、スーツが技が!
みたいな。
ぜひ劇場でワクワクしてくださいね。
マンマミーア!
#マリオ pic.twitter.com/o0fcMWhWVN
悪い評価
しかし、低評価の声も少なからずあります。
特に、映画批評家には受けが悪いようです。
「これは映画ではない」
「予告編レベルの薄っぺらさ」
等々、辛らつな言葉が並びます。
柳下毅一郎氏がマリオの絡みで「なんぞ?」と思ったら、これか。まあこんなツイッター2回分みたいな分量だったら何も言うことないだろうな。世代的に初代ファミコンのマリオはやったかもしれないけど、それ以降は触ってもないでしょ。(ところでなんでこんなイラスト若作りしてんの? pic.twitter.com/GJ6wNfuD2J
— わ・タル (@sanpuhan) May 2, 2023
映画評論家柳下毅一郎氏が「6歳以下推奨」と言われたスーパーマリオを絶賛した僕ですが、柳下氏は「自分向けに作られた作品ではない」とした上の評価なので特に問題ないのでは?と思います。
— 環望 (@tamakinozomu) May 7, 2023
僕だって名作と誉れ高いタルコフスキーの作品群を「自分に響くものがない」からあまり評価してないし。
しかし、それも仕方がないのでしょう。
そもそもマリオは、批評家のお眼鏡に適うような高尚な目的が一切ない作品なのですから。
いわゆる、映画に求める『厚み』とかそういうものとは違う方向性ですよね。
マリオのゲームに心振るわせるような繊細さを求めるでしょうか? 涙するような悲劇を? 玄人がうなる戦略を? 微細な心理表現を?
そんなもの、マリオは元々持っていませんから、観客も端から求めていないのです。
マリオ、映画として評価するにも「全世界無差別級2023年映画最強決定戦」なのか「子供向け映画最強決定戦」「ヒーローアクション映画最強決定戦」、あるいは「2023年この兄弟がすごい!映画決定戦」なのかで全部基準が違うのを理解すべきだと思う。評論家は大体一番上の基準の話をしている。
— 〇〇怪獣 バスコドン (@vasco_1970) May 6, 2023
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーは、観客の期待を100倍も200倍も膨らませて実現してくれた。
それでいい、それがいいのです。
だってマリオですもの。
マリオも "映画批評家" に評価されるべきだ云々、専門家をリスペクトしているなら彼らの判断に委ねるべきだし、そうでないなら何故そんな評価を必要としてんだってジレンマに陥るんだよな。つまることろ専門家を単なる箔付けの道具だと思ってんのか? 恥を知れよ、ってことになるじゃん?
— 猯 (@mEGGrim) May 7, 2023
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のあらすじ
ニューヨークの配管工であるマリオとルイージが本作の主人公。
物語は、この兄弟が不思議な土管を通って魔法の存在する世界に迷い込んでしまったことから始まります。
個人的にはこの導入はちょっと意外でした。
ゲームのマリオはすでにキノコ王国在住という体で、なぜかクッパの巻き起こすトラブルを解決するために冒険に出る、という流れが定番だからです。
マリオとルイージ、こっちの世界の住人だったんだ…
何はともあれ、異世界に迷い込んでしまった兄弟は不運なことに離れ離れになってしまいます。
そして、兄弟再会のための、そして世界の危機を救う大冒険が始まる、と———
そう、ヒロインポジションがルイージなんですね! これも以外でした。
ピーチ姫じゃないんだ⁉
ピーチ姫はむしろ一線に出て戦ってくれる主力の一人です。
あれー⁉
マリオ観てきました。
— 貴金属 (@silverclock96) May 8, 2023
今までスラングでピーチ姫と言われてたところは今後ルイージと呼ばれるようになるであろう、そのぐらいルイージがピーチ姫だった
しかし、兄弟を離れ離れにさせたことにより、お互いを思いやる兄弟愛の物語として話の筋道を作ったのは、いい改変と言えるでしょう。
令和の子どもたちからすれば、『さらわれたお姫様を救い出すヒーロー』よりもぐっと身近に感じられるはずです。
お姫様を救い出すヒーローとしては、マリオはあまりにも普通のおじさんビジュアルですしね…
この映画が本当に初めてのマリオ初心者は、高クオリティの映画でピーチ姫がさらわれたら「なんでこのおじさんに救出頼むの?」と気になってしまうかもしれませんから。
映画、クッパの独りよがりな愛に対して、キノピオたちの愛に報いるために戦うピーチに、助けたルイージ助け返されるマリオとか、ちゃんと双方向に向いた愛でメタ張ってるのも良かった
— 違法バタピー (@batapys1) May 8, 2023
まとめ
公開されるまでは心配の声も多かったザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーですが、
蓋を開けてみたらファンも初見の人も大歓喜の、みんなが楽しめるファミリームービーでした。
「家族みんなで楽しめるように」と初代テレビゲーム機に「ファミリーコンピュータ」と名付けた創始者たちも、全世界の老若男女にこれだけ愛されて、きっと喜んでいるのではないでしょうか。
せっかくの大評判なので、任天堂の他タイトルの映画化もあったらうれしいですね!