『ルックバック』は、『チェンソーマン』で有名な藤本タツキ先生の読み切り作品。
読み切り作品ながら、その衝撃的な内容は大きな話題を呼び、読む人に唯一無二の鮮烈さを与えていきました。
そんな『ルックバック』が、まさかの映画化。2024年6月28日(金)から劇場公開し、また話題を呼んでいます。
初週は興行収入2位スタートでしたが、翌週は1位に躍り出て、観た人たちからは「今年の一位決まった」という声まで上がっています。
また、公開後に届いた原作者の感想もまた、話題に拍車をかける内容となっていました。
映画『ルックバック』の原作者含む様々な感想をまとめていきます!
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映画『ルックバック』原作者の感想
公開から2週間後、原作者藤本タツキ先生の感想が知らされました。
その内容は「原作者にここまで言わせる映像化が、かつてあっただろうか」と思わされるような内容で、この感想によってますます映画『ルックバック』の注目度が上がったことは間違いありません。
『#ルックバック』
— ルックバック【劇場アニメ公式】2024年6月28日(金)全国公開 (@lookback_anime) July 12, 2024
原作の #藤本タツキ 先生からコメントが届きました。 pic.twitter.com/wJWMNFLViX
「キャラクターに命が吹き込まれる」みたいな表現がありますが、本当にその通り、
藤野と京本が生きている世界をカメラで見ている感覚でした。
それくらい作画や声優さんの芝居が自然で、素晴らしいものでした。
自分の作品に対してここまで真摯に作ってもらえる事が人生でもうないのではないかと思い泣いてしまいました。
1つ1つ拾って褒めることができないくらい、58分の中に多くの驚きと発見があります。
たくさんの方が関わり本当に素晴らしい作品になったので、全員に感謝したいです。
ありがとうございました!
https://x.com/lookback_anime/status/1811702043964313746
映画ルックバックの評判
映画『ルックバック』は、全体的なクオリティの高さは間違いなく評価が高いのですが、
やはり、テーマの地味さ、主人公たちのマイノリティな立ち位置と、刺さらない人には全く刺さらない、「何がいいのかがわからない」と困惑させてしまう作品のようです。
また、原作に忠実すぎることを好意的にとらえる人と否定的にとらえる人でも評価が割れました。
悪い評価
悪い評価の理由は「原作に忠実すぎる」ことと「そもそも作品が刺さらない」人が多いようです。
原作そのまますぎる
原作自体が、単行本一冊に収まっているとは思えないような読み応えのある作品。
それを原作にかなり忠実に映像化した結果、すでに知っている作品が動いているだけで新鮮味が薄く、「原作読めばいいや」となってしまう人もいるようです。
ルックバック違和感なさすぎて逆に原作読めばいい感ある
— d_nsd (@d_nsd) July 1, 2024
4コマが動く
唯一原作に無い表現は、主人公が描く4コマが動いて声もついたところ。
しかし、これは「別に要らなかった」と返って冷めてしまった人もいたようです。
映画をハシゴ。
— Ayasekaz (@ayasekaz2_10_08) July 14, 2024
「ルックバック」は既に発表時に読んでいたので、アニメーションになって正直too muchだったかな。作中の4コマまんがを動かしてしまったり…
またスクリーンの大きさを変えられないというのは、映画というメディアの弱点だなとも。 pic.twitter.com/WB8CeEcwja
感動BGMが過剰
今作、音楽の質の高さも評価が高いのですが、
あまりにもドラマティックな音楽と演出で複数箇所を盛り上げた結果、肝心のクライマックスの時には食傷気味になってしまった人もいたそうです。
音楽が印象的すぎると、使い方が難しいのかもしれません。
『ルックバック』観てきた。これもぼちぼち。作画は凄いけど音楽やスローモーションのかかり方があんまり乗れない。CMっぽい。演出はもっと引いて見守りに徹してほしい。好きなシーンは京本が美大に行きたいと言う所。青葉真司っぽいのが出てくる所はやっぱ軽くてつまらない。
— ふるせふ (@oyCmVcWi19jyjX7) July 14, 2024
ルックバックの映画自体は良かったけど、重要な回想のたびに感動的な音楽がめっちゃ大音量で流れるので(音大きいなあ!設定された泣きどころだなあ!)と思ってしまい涙が引っ込むことがたびたびあった 音楽自体はさすがharuka nakamuraだし徳澤青弦だしで、音量の問題かなって
— 速度 (@No343D55) July 16, 2024
感性が低い人には共感できない?
もちろん、観た人の中には「つまらなかった」「よくわからなかった」という人もいるのですが、
その人たちの多くが何故か「自分は感性が低いから…」と卑下しているコメントをよく見かけました。
しかし、わたしは『ルックバック』という作品が好きですが、この作品がこれだけ注目を浴び持ち上げられたことには、正直鼻白んでいます。
なぜかと言うと「大衆向けではないな」という感想を抱いていたからです。
注目度が高すぎて声を上げにくいだけで、刺さらない人には全く刺さらなくて不思議ではない内容です。
…ルックバックが大ヒットしてるの、違和感があるんだよな
— Homucifer (@L_horse_racing_) July 13, 2024
みんな、この文脈を読めているのだろうか…
つまらないって言う人の方が普通だと思うし、劇伴が駄目って言う方は解ってる感もあるけれど
クリエイターという生き物がかなりのマイノリティである中、クリエイター同士の独特の絆や青春に共感できる人は、本来少数派でしょう。
感性の高い低いでなく、経験の有無で刺さり方がかなり変わる作品だと思うので、合わない人はどうかご自分を責めないでください
周りに流されて、さして深く感じていないのに感動した振りする必要なんてないのです。映画は娯楽ですから。
良い評価
全体700カット中私がおよそ4分の1程を作画したと言いましたが、レイアウト段階では押山監督の修正、注文かなり入ってのことです
— 井上俊之 (@181ino) July 6, 2024
「スミマセン!大改造してしまいました」とのコメント入った事が何度か
彼が半分の原画を描き、他カットも相当修正した結果この様な素晴らしい仕上がりになったのです https://t.co/OmJpbIQjPI
監督一人でほとんどの絵を描いた、という話まで出てくるほどのこだわりようは、もはや狂気。
あらゆる方面であまりに質が高く、絶賛の嵐です。
原作そのままの映像化
原作ファンとしては、やはり映像化の話が来ると「原作が動いているところを見たい」という欲を持つもの。
この作品は、間違いなくその欲に最大限に応えてくれた作品です!
また、原作者藤本タツキ先生ご自身がかなりの映画オタクであることが知られており、藤本作品には映画の影響を感じる演出やシーン、セリフ回しなどがたくさんちりばめられています。
「映画みたいなマンガ」と評されることもある作風が、映画化して「映画になった方が自然」と感じた人もいたようです。
ルックバック見た
— AYM (@WT_aym) July 7, 2024
原作でここ映画みたいだなーって思ったカットが全部期待以上の演出になっていてすごい、、、もう一度見たい、、
ルックバックの原作読んだんだけど映画ヤバくない?原作からめっちゃ程よく肉付けされて全体の描写を分かりやすくしつつ京本の心理描写も映像的に分かりやすくなってて漫画だと上手く伝わりにくい所が映像でめちゃくちゃ補完されて余計に泣けてくる。2人が出会った所でもう泣けるって感想が分かりすぎ
— 紫苑 (@umigamishion192) July 15, 2024
映画ルックバック、マンガだと映画っぽすぎとかそのまんまじゃねえかで鼻につく演出が、映画なので気にならないという現象が起きて面白かった。映画だからな
— はるさめシャーク (@harusasameme) July 14, 2024
声と音楽が秀逸
評価が高いのは映像だけでなく、声優さんの声色や演技、音楽もです。
ここぞ、というところでタイミングを外さずに入る感動的な音楽。
原作通り、体温を感じるほど飾り気のないリアルな少女たちの話声。
原作を読んだ人が期待した通りのモノがここにあります。
ルックバックすごかったな
— 鬼boy (@ggezzer) July 15, 2024
藤野と京本の声優さんの演技うますぎてほんとに生きてるみたいだった
刺さる人には刺さる
やはり、刺さる人には刺さる。急所に、容赦なく、深々と。
クリエイター方面はもちろんのこと、あまり周りに仲間のいない趣味を持ち、それを手放さずに突き詰めようとした人たちには身に覚えのある実体験がまざまざと描かれる前半。
離れても心の支えであった何かをあっけなく奪われてしまうという、大人ならだれもがいつかは経験してしまう喪失を描く後半。
それを、映画という娯楽で味わいたいかどうかは本当に人を選ぶのですが、刺さる人にはぶっささるのです。
ルックバックにはクリエイターが人生で味わう殆どすべてが描かれている。
— アメミヤユウ/体験作家 (@amemi_c5) June 29, 2024
・井の中の蛙時代
・外に出て周りの才能に挫折する
・それは才能じゃなくて努力の差だと知る
・自分より上の人に褒められる嬉しさと、奮起。
・1人でもファンがいることで強く生きられること。
pic.twitter.com/XhxwWfcdW0
ルックバック。わたしはたぶんあのあたりから泣くことになるだろうと思っていたシーンよりだいぶ前から涙がでてきた。なんならもう京本登場から涙がでていた。泣くとはまた違う涙がかってにでてきて止まらない的なやつ。絵でも映画でも植物や虫でも美しいものをみると涙が止まらなくなるやつだった。
— カジワラ珈琲 (@kajicafe) July 16, 2024
まとめ
映画『ルックバック』、満を持しての公開は、期待を超えた大歓喜によって迎え入れられました。
上映館も続々と増えており、ますます多くの人が足を運ぶことになりそうです。
人を選ぶ作品ではありますが、刺さる人には刺さる作品。
原作者も大絶賛のその質の高さを、是非多くの人に味わってほしいと思います!