『着せ恋』こと『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』のアニメ2期、最終話が放映されました!
最終話放映後はSNSのトレンドにも『着せ恋』ワードが並び、話題を呼んだことは確かですが、最終話はつまらなかったのでしょうか、面白かったのでしょうか。
また、最終回の締めがアニオリ展開になったことも注目されました。アニオリ部分はどんな内容で、視聴者の評価はどうなったのでしょう。
『着せ恋』2期最終回のアニオリはどんな内容?
『着せ恋』2期は、ホラーゲーム『棺』のコスプレをコスプレ仲間と合わせる、いわゆる「『棺』合わせ」編で終わりました。
そこまでは予想していた人も多いと思いますが、少し心配だったのが、「『棺』合わせ」で終わる場合の締め方です。
何故なら、「『棺』合わせ」の終盤で冬コミの話題が出て、流れるように冬コミでの次のコスプレの話に入っていくため、「『棺』合わせ」編と冬コミでの「ハニエル」編の明確な区切りが無いからです。
そのため『着せ恋』2期の終盤はアニオリ展開となりました。

『棺』合わせの後、冬コミの話題は出さないまま、「いいコス納めだったねー」「それじゃあまた」という感じでメンバーは普通に解散。(旭だけ最後まで泣いていましたが)
その後、若菜が海夢を家まで送る流れになります。
「『棺』合わせの日に告白する」と決めていた海夢は、緊張しながら二人きりの帰路につきますが、結局、何も言い出せないまま自宅の扉の前に着きます。
そこからふと、外を見た若菜が、夕景に「きれいだ」と目を輝かせるのを見て、海夢は顔を上げます。
「ごじょーくん、つ……」
まで口にしますが、ためらった結果、口から出たのは
「ツーショ撮ろう!」
快諾する若菜の肩を無理やり抱いてのツーショットが、エンディングとなりました。

初期からのキーワードである若菜の「きれい」という言葉や、
最終回序盤で、海夢が推しだとバレた旭に気楽に持ち掛けた「ツーショ」との対比。
肩肘張らず、しかしちゃんと『着せ恋』らしい甘酸っぱさのある良いエンディングになり、このアニオリ展開はとても好評でした!
『着せ恋』2期の評判

『着せ恋』2期の評判はとても良いです。
しかし、辛口評価を下した人も、やはりいます。
悪い評価
『着せ恋』1期は、接点を持ったばかりの陰キャ若菜と陽キャ海夢とのギャップや、コスプレ初心者の試行錯誤などに重点が置かれていましたが、
2期は二人の仲もコスプレイヤー&制作者としても安定期に入り、二人の成長が物語のメインとなっていきました。
登場キャラクターもぐっと増え、ストーリーの毛色が変わったことや新キャラに対する不満などが出て来たようです。

新キャラが個性弱い?
アニメ2期は大きく分けると、前半の「文化祭」編と後半の「『棺』合わせ」編に別れます。
「文化祭」編では、それまで海夢の友人2、3人ほどしか描かれなかったクラスメイトが、一気に全員絡んできました。
名前があるキャラクターは絞られている、とはいえ、主軸になるキャラクターだけでも6人出てきます。
「「棺」合わせ」編でも、1期で交流したジュジュ姉妹以外に、1期の時にはカメラマンとして接した涼香とその友人2人、さらに新キャラの姫野あまねと、こちらも6人と絡みます。
一気に二人の(というか、主に若菜の)世界が広がり、ついていけない、と感じてしまった人もいるようです。
陰キャが陽キャに受け入れられる展開が寒い?
物議をかもしたのが「文化祭」編です。
海夢に巻き込まれる形で、「男装コンテストの一位を狙う」というクラス目標のため、衣装係として駆り出された若菜。
もちろん、メインは海夢ですが、準備段階はむしろ若菜の尽力が要です。
クラスメイト全員が「衣裳作りは五条しかできないから」と理解を示し、他の作業を肩代わりしてでも若菜を応援し、期待してくれる展開に、
「一般人はそんなに理解してくれないだろう」と冷ややかな感想を抱いてしまう人も。

私自身が、モノ作りが趣味なコミュニティでずっと生きてきた人間なので、言いたいことはわかります。
オタク趣味に無神経で無遠慮で、なんならわざわざ笑い者にして踏みにじろうとする「一般人」も多くいます。
しかし、こればかりは、「一般人」と一言で言っても、人それぞれだと私は感じています。
本人自身は一般人であっても、一人の人間同士として普通に仲良くなったり、友人の趣味を応援したりしてくれる人もまた、少なくないからです。
特に、今作のヒロインである海夢が元々、クラス内の中心的な存在で発言力のあるキャラクターであり、普段からオタク趣味を吹聴しているため、クラス全体に何となくオタク趣味を受け入れる下地はできていたのだろうと思います。

さらに、コスプレの題材にした作品が、原作が漫画でありながら実写ドラマ化で一世を風靡した作品というのもポイントが高いです。
やはり実写ドラマ版が大ヒットすると、一般人の認知度が爆発的に上がり、心理的ハードルも低くなりますから。
ヒロインのキャラクターも、選んだ題材も、この「文化祭」編に説得力を持たせることを考えられて練られたのだろうと感じています。
良い評価

『着せ恋』2期は全体的に評価が高いです。
最終話放映直後から満足気な感想がSNS上に溢れました!
人気エピソードの連続!
若菜が過去のトラウマを乗りこえ大きく成長する「文化祭」編に、
コスプレイヤーとしても幅を広げながら、趣味仲間との切磋琢磨が描かれる「『棺』合わせ」編は、作中でも特に人気のエピソード。

キャラクターの成長がいい!
やはり、「文化祭」編での若菜の成長っぷりや、「『棺』合わせ」編でのそれぞれの美学、現実との折り合いのつけ方など、
あまり明るくない青春を送った人、もの作りを趣味にしてきた人の胸を打つものがありました。
『着せ恋』は、実際にある様々な悩みに触れながら、最終的に全て肯定しようとしてくれる作風が、本当に見ていて気持ちが良くて励まされますね。

細かいところまで作りこまれている
原作事態が、素材の風合いやちょっとしたシルエットなどにまで言及している、作画泣かせな作品ですが、
アニメの製作チームもそれを再現しようと、細かいところまでこだわられていて、見応えがありました。
「『棺』合わせ」の撮影スタジオなど、原作とはけっこう違ったのですが、まさかと思ったら本当に一つのスタジオを入念に取材し再現していたようです。
原作とは違うスタジオをモデルにしたからあんなに違ったんですね…でも返ってリアリティがあって、偏執的なまでのこだわりを感じました…

アニオリでの締め方が良かった
先述したように、最終回の締め方は完全オリジナルとなりましたが、この締め方がとても『着せ恋』らしくて、さらに評価をあげてくれました。
『着せ恋』3期はある?

2025年9月28日現在、着せ恋3期は発表されていません!
しかし、公式X(旧Twitter)で「これからもTVアニメ・原作ともに応援よろしくお願いします!!」とコメントされているので、3期の可能性は十分にあると思います。
残すところ、最終章の「ハニエル編」だけですし、その後の後日譚も入れたら1クールでちょうど納まると思うので、3期で最後までアニメ化してほしいです!!
『着せ恋』2期最終回のまとめ

『着せ恋』アニメ第2期は最終回まで評価の高い作品となりました。
最後はアニオリ展開で締められましたが、それがちゃんとここまでの流れを踏まえたうえで着せ恋らしいアニオリで、視聴者も納得の出来です。
「もの作り」を主軸に据えた作品であるだけに、細部までこだわって描かれるアニメ版の執念はすごいものがありますね。
それだけ製作に時間やお金や人員や…と大人の事情もあるとは思いますが、是非3期で原作の最後まで描き切ってほしいと期待しています。